「分かっていない」という自覚から始まる
おはようございます。大阪市梅田は快晴です。
今はあらゆる「変化」が起きていて、
消費社会の仕組み もどんどん変わってきています。
かつては、欲望を満たす
モノを「生産」して「消費」してきました。
その時代は、
〈生産効率〉だけを 求めていればよかったですが、
今は、生産が欲望に「先行」するようになりました。
生産者側は、
「こういうモノを作ったら、
この年代の、この層の人たちに
欲望を〈喚起〉できる」と考え、
あらゆる商品やサービスが、
新たな欲望を生むために 開発 されています。
フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールは、
「今や私たちは、機能的人間になり、
『交換価値の法則』によって支配されている」
と述べています。
交換価値とは、ある商品やサービスが、
〈別の商品やサービス〉に交換する際の「比率」のことです。
別の言葉でいうと、
どれだけ「できるか」という
[機能]で価値を評価する社会になってきているといえます。
今やコンピューター(AI)は、
話し相手にもなってくれますし、
病気の診断もしてくれ、
学校の宿題を楽々とこなし、
プレゼンの資料も作成してくれ、
プログラミング言語まで作成してくれます。
AIの目覚ましい進化により、
人類はかつて経験したことがない
ステージへと向かっています。
どんどん世界が激変していくなか
何かと、科学へ 偏重しがちな傾向がありますが、
そもそも
「科学」と「科学のようで科学じゃないもの」の間には、
巨大なグレーゾーン があります。
[善悪の判断]もそうですが、
見方によって、捉え方は全く逆転します。
そしてその間には、膨大な個々の主観があります。
私たちが何かを考え、判断したり、信じるとき、
この 巨大なグレーゾーン が常につきまといます。
しかし元々、私たち人間の脳は
「分かりやすさ」を求めるように 設計 されています。
「空白」に対する脆弱性があるので、
常に〈結論〉を無意識に 求めています。
ですから、0か100かの2分法思考 に
なりがちです。
できるか、できないか
好きか、嫌いか
正しいか、間違っているか
やりたいか、やりたくないか
という[2分法]
それは
セルフイメージ(自己肯定感)にしても、
他者に対する評価もそうですし、
人生そのもの、社会全体に対してもそうです。
真実というのは 誰にとっても
ほとんど分かり得ないもので、
本来は、曖昧模糊とした グレーゾーンが
膨大にあるはずです。
今はダイバーシティや
インクルーシブが叫ばれていますが、
これは私たちが本能で持っている
自己中心性から離れていくことを意味しています。
自分が思い込んでいること、
他者の意見、
ネットやメディアの情報、
日々接しているあらゆる情報は、
すべて
バイアス がかかっています。
さまざまな体験をし、
たくさん情報に接していますが、
私たちは皆 ≪ 思い込みの住人 ≫ であります。
それがうまく 有効に働くこともあり、
社会を発展させたり、
人生に幸せをもたらすこともあります。
逆に、人生を汚染し、
非生産的なもの、
エゴや執着を強化することもあります。
このように負のバイアスを通しての〈思い込み〉が、
時に、私達を追いつめ、苦しめてしまいます。
潜在意識のなかに刻印された
強い思い込みは、
それが何であれ、
強く思い込んだものには、
「その真逆な世界」が見えなくなるという面があります。
なぜ ヨガや瞑想が 時代を超えて受け継がれ、
世界中に広がっているかは、
どんなに社会が高度化しても、
人間の心には
思い込みや雑念、邪念があるからです。
そこからうまく脱して バランスを取っていく には、
「視点の転換」が 必要だと考えられます。
自分の立ち位置を変えて、さまざまな立ち位置で考える。
19世紀に、従来の常識を覆す進化論を唱えた
英科学者ダーウィンは、自説さえ捨て去る
精神の自由を求めました。
近代哲学の祖デカルトは、
「方法的懐疑」によって、徹底的に疑い、
考えることそのものに存在価値を見いだしました。
自分の思い込みという〈狭い世界〉
を拡げていくには、
抽象度 を上げて 俯瞰 していき、
「捉え方」を変えていくことによって、
思考の柔軟性が高まり、
他者への共感力や思いやり、
非言語のメッセージの理解や、
本質への洞察力が深まるでしょう。
そのすべては、
「分からない」
「分かっていない」
という 自覚 が出発点になります。
他人のことは分かるはずがないのです。
「分かったつもり」でいると、その後の理解が進まなくなります。
自分のことも然り。
世の中のこともそうです。
<分からないという自覚> があるからこそ、
謙虚になることができ、多角的に物事を考え、
より深い洞察につながっていきます。
そして謙虚さと向上心が「学び」になり、
自分の軸 となって、生きる知恵になっていくでしょう。
…そのためには < 常識を疑う > こと。
すなわち、「自分の思考がとらわれているものに気付く」ことです。
私たちは知らず知らずに ≪ 地上の常識 ≫ に
とらわれながら 生活をしています。
新しい発想に対して、
異質な違和感を感じる対象に対して、
「こんなことはあり得ない」
「絶対に無理」
と頭ごなしに決めつけています。
ですから真面目な人ほど、常識を脱した変人になります。
真面目な人は「きちんと自分の頭で考えている人」であり、
自分の心で感じ、
自分の頭で考える人なので、
かなりの確率で、変人になってしまいます。
なぜなら、世の中の大多数の人は、
「世間体」や「常識」に流されて生きているからです。
本来は各々個性があり、
違う価値観、感じ方、考え方を
持っていますが、
周りに流されるがまま、
「みんながやっているから」という理由で、
同調圧力 に屈し、
周りに合わせた言動をとっていくうちに「常人」となっていきます。
人間は環境の生き物ですから、
どういう環境にいるのか、
どういう人と付き合うか、
どういう情報に触れるかは、
非常に大切なのでしょう。
ある霊長類学者は、
ほとんどの人は「常人」であることに腐心し、
そこに妙な安心感を得つつも、
強い違和感 を感じ、
変人扱いされることに怯えてしまい、
社会全体が硬直していると
指摘しています。
学ぶということ、
より賢くなる、強くなるということは、
自分は何も分かっていないという「原点」が必要です。
何もない自分に一を足す。
未熟な自分を 自覚 しているからこそ、
あらゆることが[学び]になっていくでしょう。
学びが 加速していく のです。
そういう視点が、自分らしさの気付きになり、
自分という個性に輝きをもたらしいてくれるでしょう。
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。
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