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誤解されやすいPTSD~その治療と克服

2014-04-01

おはようございます。 大阪市梅田は春で桜が満開です。

 

…ヒプノセラピー(催眠療法、前世療法、インナーチャイルド療法)を受けに来られる方は、様々な「症状」や「悩み」を改善するためにこられます。もちろん、「前世を体験してみたい」というスピリチュアルな願望で来られる方も多くいらっしゃいますが、その場合でもほとんどのケースが悩みの克服です。

 

なかでも、PTSDはトラウマとなった過去を引きずるもので、治療や克服方法が誤れば、より根深いものになりかねません。

PTSDとは、もともと戦争の銃弾が飛び交う中で、命の危険を感じた恐怖が心に深い傷を与えた症状から来ています。

 

今ではもっと幅広く適応され、精神的・肉体的虐待、暴言、過酷な緊張、いじめ、排斥、レッテル貼り、抑圧、過度のコントロール、死別を含む別離、事故、災害、病気や障害…など数多くの症状によるトラウマをPTSDと呼ばれています。

 

PTSDは分かりやすく表現すれば、「強烈な恐怖体験」によって生み出される心の捉え方と、それが人格に与える影響といえるかもしれません。例えば、いじめや虐待によって生じたトラウマは、その人格に決定的な影響を与えることが知られています。虐待、いじめは人格を歪めてしまい、その後の人生を大きく変えてしまいます。

 

そして、負の連鎖は続き、虐待を受けると、また自分が虐待をする確率が高くなることは統計的にもはっきりしています。DVもそうです。人に対する否定、攻撃、排除はあらゆる意味で、無意識に引き継がれています。それが社会そのものを歪めてしまっているのでしょう。

 

PTSDは、恐怖や辛い体験を繰り返し思い出すことによって、前頭前野にある特定の認識パターンを刻み込んでいます。それが「フラッシュバック」と呼ばれるもので、本人の意識ではコントロールできない記憶の再生が繰り返しおこります。

フラッシュバックはもちろん目には見えませんから周囲の人にはなかなか理解されませんが、脳の中でトラウマを刻み込んでしまいます。

 

本人が小さな関連情報に接すると、それをきっかけに扁桃体と海馬が辛い記憶を思いっきり増幅させるのです。

このようにPTSDは辛い体験や悲しい体験が生み出す「脳の記憶」であって、人の人格形成に深刻な影響を与えます。

 

2011年3月11日に東日本大震災が起きたとき、誰もが思いを巡らしたことの一つはPTSDだったと思います。戦後70年の間、経験したことがない極めて大きな災害でしたから、被災者の方々の心に、その体験がPTSDとなって残る可能性が極めて高いと考えなくてはなりませんでした。

家族との別れ、死別、病気、障害、失業、家の崩壊、避難先での生活のストレスを繰り返し思い出して悲嘆に暮れる…トラウマとなる悲劇は、その人の生活だけではなく、人生そのもの、人格まで変えてしまう恐ろしいものです。

 

そのことがきっけとなり、PTSDの治療と克服に注力する活動も広がっていきました。PTSDという辛い記憶、悲しい記憶になぜ囚われてしまうのでしょう?私たちは、生きていく間にたくさんの嫌なこと、悲しいことに遭遇して、それを記憶しています。

「失敗を記憶する」のは、今後の指針のため、また私たちが健康に生きていくためにも必要な防衛本能であり、脳の重要な働きでもあります。

 

そのこと自体に何も問題はありません。しかしながら、辛い体験や悲しい体験の記憶に囚われてしまい、それが増幅してしまいPTSDの症状で苦しむ人が多くいます。

 

一方では、過酷な体験に遭いながらも、それを巧みに乗り越えていく人もいます。そういう人は、過酷な体験によってどのようなハンディを背負わされたとしても、独力で自分の道を切り開くかのように、周囲の人々にもプラスの影響を与えたりします。

 

その体験が苛酷であればあるほど、人格は鋭く磨かれて、あの人は立派だと多くの人の記憶に残ったり、あるいはおかしな人だと否定されたり、評価はまちまちでいい加減なものですが、過酷な体験はその人の魂を磨き、その人自身の成長にもつながっているでしょう。

 

ではどうしたらPTSDの治療となり、PTSDの症状を克服できるのでしょうか。それは海馬が記憶している辛い体験や悲しい体験を”鈍化”していくことです。安全な場所を記憶の中に確保して、それから少しずつトラウマとなった出来事に触れていって「慣れて」いく作業の繰り返しです。

なぜなら、安全で身の危険がないという脳内の状態を維持して、それを繰り返していけば、扁桃体の評価価値が小さくなっていくからです。

 

PTSDを克服していくには、過酷な体験の記憶を甦らせなくさせなければいけません。でもそれは嫌な記憶を思い出すことが目的ではなく、それを手放して新しい意味づけをしていくことです。記憶が固着して「嫌な記憶」として定着しているから、PTSDとなるのです。

 

その出来事自体を大きな空間で捉え直したり、大局的見地から見つめ直す必要があるのです。私たちは普段、自分の「認知」を疑うことなく過ごしています。

その体験の背後にあるもの、相手のこれまでの環境、信念・価値観、自分がそこに居合わせたことを意味のある偶然と捉えることも時には有効かもしれません。

 

嫌悪して、拒絶している限り、新たな解釈は出てきません。自分という存在を超越したものとのつながりを感じたり、未来の自分を潜在意識にしっかり埋め込むことができたら、だんだんとフラッシュバックの症状もなくなってくるでしょう。

 

PTSDを治療せず放置していると、人生は暗転するかもしれません。潜在意識に自分で書き込んだ捉え方を、別の角度から体験したり、まったく別の解釈を与えることで、だんだんと症状はおさまってくるでしょう。

 

記憶の「意味づけ」を書き換えて、実り多い人生にしたいものですね。

ヒプノセラピー(催眠療法、前世療法、インナーチャイルド療法)がそのお役に立てればと願っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。

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