ヒプノセラピー催眠療法の歴史（１）
こんにちは。今日は大阪市梅田は曇りです。
さて、今日は催眠療法（ヒプノセラピー）の歴史について書きます。
催眠療法（ヒプノセラピー、インナーチャイルド療法、前世療法）は、近代に入ってからの新しいセラピーだと思われがちですが、実は想像を絶するほど長い歴史を持ったセラピーなのです。潜在意識のパワーに、太古の昔から人類は気付いていたのですね。
長い歴史を経て、進化し続けてきたのが催眠療法（ヒプノセラピー）です。
催眠療法（ヒプノセラピー）についての本を読んできましたが、
その多くは「催眠の歴史」にかなりのページをさいています。
しかし、たびたびそのような歴史の部分をとばして読んでました。
年号や名前や数字の羅列が多く、少々退屈を感じていました。
ヒプノセラピー(催眠療法)の施術をやるにあたって、催眠の知識として歴史を知っておくべきだと感じていました。
いろいろな文献を読んでみると興味深い歴史がありました。
「催眠の歴史」がそのまま「暗示の歴史」であり、長い歴史をもつ催眠療法（ヒプノセラピー）の技術は、それぞれの時代における人間の意識の反映でもあります。
さかのぼること紀元前、古代エジプトにあった「眠りの寺院」では、僧侶が信者を眠りに誘導してから病気を治癒する暗示を与えていました。このとき僧侶が用いた手順は、私たちが現在「催眠誘導」として使っているものとよく似ています。この手法は紀元前四世紀にはギリシャに伝わり、その百年後にはローマに伝わってローマ帝国内で継承されました。
祈とう師、シャーマン、メディスンマンたちはいつの時代、どの文化にも存在してました。
ですから「暗示、眠り、癒し」という概念がヨーロッパに伝わった年代を特定するのはむずかしいですが、その概念は各時代の文化を反映して変化しつつ存続していたのです。
一世紀の初頭、「手のわざ」として認められた技術があった。その催眠療法（ヒプノセラピー）としての価値がひろく受け入れられたのは、聖王エドワードがみずからこれを使用し承認してからといわれる。彼は手をふれて人を癒すことに長けていた。この療法は評判となり、イギリス教会は「治療のさいに適切な聖歌と詠唱を欠かさなければ、それは正しい治療法として祈とう書にも書かれている」と承認し、「手のわざ」は公に認められるに至りました。
当時は教会の言うことに間違いはないという時代でありましたが、その後イギリス君主がこの療法に興味を失うと、民衆もそれにならった。やがて「暗示による癒し」の評判はガタ落ちとなり黒魔術とみなされるようになった。「文明的な社会でそれをおこなうのは魔術師か妖術師」というわけです。
中世の人びとはこのわざを怖れました。催眠療法（ヒプノセラピー、インナーチャイルド療法、前世療法）についての誤解が数多く生まれたのは、この時代です。
高名なフランツ・アントン・メスメル（１７６０～１８４２）がフランスに登場したときも、大衆は好意的ではなかった。しかしメスメルはあきらめませんでした。そして彼の「メスメリズム」はフランス貴族たちのあいだで人気を得て急速に広まっていきました。
現代の私たちから見れば「メスメリズム」は暗示以外のなにものでもないのだが、とにかくそれは効果があった。最盛期には１日に３千もの人がメスメルにふれてもらおうと彼のもとを訪れるようになります。ここでも、大衆の意識と見解をリードしたのは特権階級でした。
しかし被の挑戦的な態度と激しい性格が禁欲的な人びとの怒りをかい、メスメルを妬む医師やそれに同調する政治家の集団が、メスメルを調査してインチキをあばこうという委員会を組織する（ベンジャミン・フランクリンもその一員だった）。それはメスメルの追放という不幸なかたちで決着をみた。
しかし、彼の理論は引き継がれて、今日では一股的となっている催眠療法（ヒプノセラピー）やイメージ療法などの基礎となっていきます。ただメスメルがあまりにも強烈な印象を拭したために、その業績は黒魔術の色彩が濃いものとなってしまっています。
メスメリズムを科学的に研究したは初の医師は、イギリス人であるジェームズ・プレイド（１７９５～１８６０）だった。祭りの出しものとして実演されていたメスメリズムを見物していた彼は、「こんなものはいかさまにちがいない」と碓信した。そして「いかさま」であることを証明しようという動機からメスメリズムに真剣に取り組みました。
ところが研究をすすめるうちに、かえってこの手法にひきつけられてしまったのです。友人と実験をくりかえしたプレイドは、催眠の意識状態を誘うためには「まぶたが重くなる」ことが不可欠だという結論に達しました。また被験者に期待感が高まっていると、暗示を受け入れやすくなることも発見しました。
「催眠療法（ヒプノセラピー）」「催眠家」「暗示」という言葉を最初に使ったのはプレイドです。ちなみに「催眠」という言葉は「眠り」を意味するギリシャ語「ヒプノス（hypnos）」に由来します。
プレイドが「催眠療法（ヒプノセラピー、インナーチャイルド療法、前世療法）」という言葉は誤解を生みやすく正確でないと気づいたのは、すでにこの言葉が普及したあとでした。私たちがいまでもクライアントさんを催眠から戻すときに「目ざめる」という言い方をしているのはこの影響です。
プレイドは、催眠家（ヒプノセラピスト）がいなくても催眠は可能であることを発見しました。視線を一点に固定して見つめつづけると目が疲れてまぶたが重くなる。すると自然に催眠にはいる。また、「あなたはとても、とても眠くなりますよ」という言葉を被験者にかけると、このプロセスが短縮されるのも分かりました。
プレイドの業績でとくに重要なのはつぎの二点だと言われています。
1．オカルトの一種と考えられていた「催眠」に、信憑性をあたえるきっかけをつくった。
2．催眠のパワーは被験者本人にあり、催眠家には補助的な影響力しかないことを証明した。
ジェームズ・エスデール博士（１８１８～１８５９）は、プレイドの個人的な友人であり、仕事上の同僚でした。インドのカルカッタにあった東インド会社に派遣されていたとき、彼は催眠がもたらす麻酔効果を外科手術に応用してみました。すると手術中の死亡率が五パーセント以下に低下したのである。それは驚異的な数字でした。インドに滞在中の数年間、エスデールはこの麻酔技術にさらにみがきをかけました。イギリスに帰国した彼は、インドでこれほどの成功をおさめた技術は母国でも同じ効果を発揮すると思っていました。
ところが実際にはそうならなりませんでした。インドでは「高次の自己」や「変性意識」などの概念や、瞑想の習慣があたりまえに浸透していたからです。ですからインド人には催眠を受け入れる文化的な素地があったのです。しかしイギリス人はそうではなかった。教会は大衆に「苦しみは人にあたえられた尊い試練だ」と教えていた。苦しみは耐えてこそ美しいのだ。インドでの成果をイギリス医学会に発表したエスデールはあざけり笑われた。そしてエスデールの行為は自然に反すると学会は主張した。
神は人間に苦しみをあたえ、その苦しみは魂の浄化と人格の形成には不可欠のものだと考えられていたのです。母国に帰ったエスデールは、あざけりと傷心にうちに残りの人生を送る。
しかし、メスメル、ブレイド、エスデールと受け継がれてきた催眠療法（ヒプノセラピー）は、その後も歴史に翻弄され、時には批判も浴びながら、しかし着実に進化していきます。
催眠療法（ヒプノセラピー）の歴史（２）では、エスデールの後、どのように発展していくのかを振り返っていきます。
ヒプノセラピー（催眠療法）の目的は、潜在意識を癒し、過去に取り込んだ記憶や感情を解放し、捉え方を変えることにあります。
潜在意識は大きな力を持っています。
ヒプノセラピー（催眠療法、インナーチャイルド療法、前世療法）は潜在意識にダイレクトに働きかける心理療法です。
前向きな生き方を潜在意識から引き寄せていくために、より多くの癒しや気づきをと願っております。
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。
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ヒプノセラピー（前世療法・インナーチャイルド・願望実現）によって、潜在意識に働きかけ、肯定的で前向きな人生を手に入れましょう。
