ヒプノセラピー:催眠療法について
おはようございます。年が改まりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日はこのブログで最近あまり書いていなかった
ヒプノセラピー(催眠療法)について書こうと思います。
ヒプノセラピーは潜在意識に働きかけていく心理療法ですが、
潜在意識の働きは、大きく分けると二つに分かれます。
まず、「潜在意識」には、循環、呼吸、消化といった肉体を
コントロールする<自律神経系>があります。
もう一つは、「戦うか逃げるか」という反応
として知られる<生体反応>があります。
「生体反応」は私たちの先祖が、洞窟で暮らしていた時から
受け継いできた « 自己防衛反応 » です。
原始時代は、身の安全が脅かされたとき、
二者択一を迫られました。
その場にとどまって「戦うか」、
その場から「逃げるか」の選択です。
切迫した危険は、脳幹から信号を発し、
その信号は脊髄に沿って走る〈交感神経〉に伝わります。
危険を知らせる信号を受け取ると、体が硬直し、
筋肉のスムーズな動きは弱まりますが、
〈アドレナリン〉というホルモンが分泌され、
末端まで血液を送り込むように刺激されます。
そのために、体のパワーは増大し、
戦いを、あるいは、逃亡を大いに助けます。
そして危険が去ると、
背柱に沿って走るもう一方の〈 副交感神経 〉が、
鎮静効果のある〈エンドルフィン〉という
ホルモンを分泌させる信号を体中に伝え、
肉体を ホメオスタシス(恒常性)
の状態に導いていきます。
心も肉体もこのバランスが取れている
リラックス状態にあるときに、
もっとも良く機能すると考えられています。
科学は驚異的に進化してきましたが、
私たち現代人は、原始時代の人たちの肉体とまったく同じで、
ストレス、トラウマ、心の傷は「生体反応」を誘発し、
追い詰められて、心身を興奮させます。
そして危機が過ぎ去ると、
〈 副交感神経 〉が私たちを元の状態に
引き戻すホルモンを分泌させています。
この繰り返しを、無意識に毎日しています。
そしてこのサイクルが、長年繰り返されると
心身を疲れていってしまうことがあります。
もちろん、負荷のかかり方も捉え方、感じ方も
人によって異なります。
生き辛さのサイクルに気付き、
「違う視点」を持ったり、
対象から距離を取り、
心の傷を癒していくのが、
ヒプノセラピーの最大の目的です。
私たちは日々、
信じられないぐらいの多くの刺激(情報)を日常的に受けていて、
無意識のうちに、頭の中で<膨大なやり取り>を発生させています。
そして、脳は元々「空白を嫌う」性質があるので、
たとえば、なにか気になり始めると、
その空白を埋めるために、
そして
自己防衛のメカニズムが働くために、
おかれている環境を、あるいは自分や他者を、批判したり、
攻撃したり、否定したりします。
いわゆる判断する脳 が活発化していくのです。
この判断する脳が
「善」か「悪」か、「損」か「得」か、
「好き」か「嫌い」かを 判定 します。
極めてシンプルな脳なので、
すぐに行き詰まってしまい
右か左かに、区分けしていきます。
対象が人であれ、政治であれ、仕事であれ、
健康であっても、家族のことでも、経済的なことであっても
自分自身の性格、能力であれ、
判断する脳(レッテルを貼る脳)は、
すぐに行き詰まり、
0か100かに「単純化」をします。
空白を埋めるために、
脳は無意識に「結論」を急いで出したがるのです。
結論を出して「断定」すると、
脳は「解明した!」「優越した!」と錯覚をして、
一瞬 « 快 » を感じます。
そしてその後、
自分が出した「結論」にふさわしい理由を探します。
例えばネットの検索で調べるとき
私たちは自分の考えと同調するもの(理由付け)を
無意識に探しています。
自分の意にそぐわない情報は、
たとえ目にしても
脳をそのまま通過していきます。
このように、
無意識に繰り返される
「レッテル貼り→その理由作り」が
思い込み(執着)を強化し続けるのです。
思い込みは反復されると、
その「思考パターン」は脳に刻み込まれて
どんどん執着は強化され、
<判断して断定する脳>が強化され
視野が狭くなっていきいます。
そして
頭の中で繰り返される 膨大なやり取り は、
すぐに耐え切れなくなってしまいます。
そこで その解放の経路
«出口»
を探し始めます。
職場であったり、家庭であったり、同級生同士であったり、
趣味や学びの場であったり、近所の地域であったり。
しかし、その解放は、往々にして、
適切でふさわしい環境が見つけられないために、
失敗に終わり、
抑圧されたままであることがほとんどです。
あるいは、たとえ解放する場所があったとしても、
社会的にきちんと通用するように
言語化(説明による自己正当化)しようとされるので、
本当の感情(潜在意識の中にある 芯 の感情)は
閉ざされたままになります。
この抑圧された感情や記憶は、
[檻]のように固まってしまい、
放置しておくと、その〈歪んだ感情〉をさらに正当化させようと、
脳は暴走し続けてしまいます。
これが執着という苦しみのメカニズムかもしれません。
自ら気付いて解放していく試みがないと、
感情は増幅され、
さらなる次の感情を刺激し、
怒り、悲しみ、恐怖、自己否定、罪悪感、
劣等感などの負の感情をもたらします。
これは自分自身を攻撃しているのと同じことで、
非常な苦しみを背負ってしまいます。
自分と向き合うなかで気付き、
俯瞰して、
抽象度を上げていくことは
ヒプノセラピー(催眠療法)に限らず、
座禅、瞑想、ヨガなどあらゆる精神修養・心理療法に共通するものでしょう。
私たちは、何気なくめぐらし続けている
<自分の思考>が人生にどんな影響を及ぼしているかに、
ほとんど注意を向けないまま、
毎日を過ごしています。
「潜在意識」の持つ重要な特徴は、
プログラミングにあると考えられます。
持って生まれた先天的気質(過去世から受け継いだカルマ)と、
現世で、幼少期から思春期、
そして現在に至るまでのあらゆる出会いと経験。
私たちは、心の中に小さなカセットテープを収納していて、
録音の再生(過去の再生)をしながら生きているようなものです。
この再生という体験を通して、
「傷痕」が潜在意識内に刻まれています。
これは ≪同一化≫ と呼ばれています。
同一化される情報は、
体験の主観的な解釈であり
個人的な認識に従った価値判断です。
同一化は、ポジティブなこともあれば、
ネガティブなもの、
あるいはニュートラル(中立)なものもあります。
必要がなくなったネガティブがあれば
それを手放していき、
ポジティブな自分を見いだし、
できるだけニュートラルな状態に向かっていきましょう。
ヒプノセラピー(インナーチャイルド療法、前世療法)は
良好な催眠状態でニュートラルな状態を
潜在意識に植え付けていく心理療法です。
…すべての体験は学びのためであって、
ポジティブやネガティブ、成功や失敗という
評価(レッテル貼り)から離れた状態 に
心の穏やかさがあり、<本来の状態> なのかもしれませんね。
…最後に、ヒプノセラピーと少し関係ないかもしれませんが、
今注目されているオランダの歴史学者、
ルトガー・ブレグマンが提案している
『生きるための指針』を記します。
◎ベストを想定せよ(悪い妄想に脳をハッキングされるな)
◎「多くの人はいい人で、
たとえ騙されることがあっても、小さな犠牲だ」と考える
◎同情心ではなく、「思いやり」を鍛えよ
◎ニュースを避ける
(ニュースになるのは極端な事例。
より深い読み物やオフの時間を大切にする)
◎他者が他者を愛するように、自分を大切にし自分を愛せよ
◎冷笑主義に陥らないこと
◎恥ずかしがらずに、いいことを堂々とせよ
◎現実的であれ(不必要に悲観的になる必要はない)
…どれも大切なことだと思います。
今は大変な時期ですが、乗り越えた先に « 照準 » を合わせて
今を生きていきましょう。
皆さまの一日を応援してます。
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。
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潜在意識からのヒーリング、関西で催眠療法、
大阪市梅田のヒプノセラピー Pure Solution
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セラピーについてご質問、ご不明な点がございましたら、どんなことでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。いかなる場合でも、24時間以内に御返事させていただきます。
ヒプノセラピー(前世療法・インナーチャイルド・願望実現)によって、潜在意識に働きかけ、肯定的で前向きな人生を手に入れましょう。