インナーチャイルドの傷～ネグレクト・共感の欠如
おはようございます。 大阪市梅田は雨です。 日に日に暑くなってきましたが、皆さま如何お過ごしでしょうか。
…今日は「インナーチャイルドの傷」について書こうと思います。
生きるのが苦しい、自信がない、人を避ける、対人恐怖、人が怖い…回避型の主な原因の一つと考えられるのは、＜ネグレクト＞です。
子どもが親に世話や関心を求めても、無視されて、期待を裏切られる状況が繰り返されると、子どもは、やがて期待することをやめ、傷つくことを避けるようになります。
生物の本能として、報酬が得られない行動は次第に消去されていくからです。
例えば、子どもが親に泣いて甘えたところで何の反応もなければ、子どもはそういう行動をとらなくなります。
心理学的に考えても、すべてのモチベーションや行動は、それによって心地よい応答（報酬）が与えられて初めて強化され、継続されるからです。
インナーチャイルドが心の安定を育む上で不可欠なのは、まずは安全と安心できる環境であり、＜応答＞と＜共感＞だといわれています。
応答とは、求められれば応えるという相互的反応であって、共感とは相手の立場になって気持ちをくむということです。
インナーチャイルドが親に何かを求めた時、親がその子の気持ちをすぐに汲みとって応えてあげる、これが、とても重要なのかもしれません。深い共感と愛情がなければ、インナーチャイルドは安心しないでしょう。
もちろん、子ども（インナーチャイルド）の言うがままに何でも言うことを聞くということでは決してなく、きちんと気持ちを汲み取った上で親の考え方を伝えていくということです。
求めても応えようとしなかったり、求めていることと「見当違い」なことを押し付けたりすると、インナーチャイルドは心にフタをしてしまいます。
心の中の気持ちを表現しなくなり、それが長年積み重なると、自分の気持ちが分からなくなり、まったく自信を持つことができなくなります。
一見普通に見える家庭でも、共感的応答が出来ている家庭と、それが得られない家庭では、まったく違うことも研究で明らかになっています。
共感してもらえると、インナーチャイルドは自分のことを分かってもらえたと感じ、安心感や満足を覚えて、他者というものを「心地よい存在」として認識するようになります。
それに、共感は自分の感情や意図を「鏡」のように映し出してくれるので、自分自身の気持ちを整理して理解するうえでとても役立ちます。
渾然とした感情や欲求に囚われているインナーチャイルドは、自分が何を感じていて、何を求めているかがなかなか分かりません。
親が自分の気持ちを読み取ってくれて、笑ったり、困ったりという顔をしながら、言葉にして応えてくれることで、インナーチャイルドは自分に起きていることの意味をしだいに理解できるようになります。
そして、他者と響き合う楽しさを味わったインナーチャイルドは、他者と関わり、体験を共有することを自然と求めるようになるのかもしれません。
成人するまでに共感的応答が豊富に与えられたか否は、人格形成や現実への適応力に深く関わってきます。
それほど重要なことであるにもかかわらず、少なからざる親が、「共感的応答」に失敗しているという現実があります。
親は自分では、に”ふつうに”対応しているつもりが、自らを振り返ったり、内省したりしないがために、その”ふつう”がずっと続き、結果的に、子ども（インナーチャイルド）の心を蝕んでしまうのかもしれません。
インナーチャイルドの傷を抱えたままの状態はとても生き辛さをともないます。
ネグレクトや共感が得られなかった過去を変えることはできませんが、過去の捉え方を変えていきましょう。
人に対する間違った捉え方に気付き、大人になった今は必要なくなった信念や価値観を捨てて、過去を解放していくことがとても大切なことだと思います。
ヒプノセラピー（催眠療法）がそのお役に立てればと願っております。
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。
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