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〈個〉 と « 全体 » について

2020-12-16

おはようございます。年末が近づいてきましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のパンデミックで、明らかになったことの一つは、

国によって「本当の顔」は十人十色ということでしょう。

 

 

 

 

なぜ あの国とこの国は

こんなにも状況も政策も違うのかと

考えさせられます。

 

 

 

 

 

 

 

国であれ、会社(組織)であれ、

家族であれ、個人であれ、

 

 

 

   混乱や負荷がおこったときに

 

 

 

平時には隠れている

 

 

「違う部分」が出てくるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は <個> と <全体> について書こうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

人間は人数が多くなると、

 

 

「企業」や「町」や「国家」といった

 

 

集団としての特性 が現れてきます。

 

 

 

 

 

 

 

たとえば、個人的には、誰も戦争などしたくないのに、

集団になると、強い暴力性がでてきたりします。

 

 

 

 

 

 

経済学でも「合成の誤謬(fallacy of composition)」とよばれ、

 

 

個人レベルの <ミクロな状況> ではうまく機能することも、

 

 

 

国家全体などの <マクロな状況> では

 

うまく機能しないことも解明されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

逆に生物の世界では、

 

 

たとえば、個々のアリは 非常に単純な生物 ですが、

 

 

 

  それが何千、何万と集まって形成される

  アリのコロニー(集団)は、

 

 

 

優れたリーダーがいるわけではないのに、

素晴らしい 集合知能 を発揮します。

 

 

 

 

 

 

 

地中の中に、効率の良い 再生産社会 を構築し、

建築家アント二・ガウディも顔負けの

みごとな巣を建設します。

 

 

 

 

 

 

 

魚の群れや鳥の群れもそうです。

 

リーダがいないのに、全体があたかも一つの生き物のごとく

急激に方向転換したり、スピードを変えて移動したりします。

 

 

 

 

 

 

 

人間の脳も、

 

  個々の神経細胞は、「情報を伝達する」という

 

ごく単調なタスクを担っているだけです。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、何百億という数の神経細胞が集まると、

 

「感情」や「意識」や「自己」や「知能」

 

といった非常に複雑な現象がでてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

物質で考えると、

 

たとえば、「ダイヤモンド」と「鉛筆の芯」は

 

元は同じ〈炭素原子〉からできていますが、

 

まったく 特性 が異なります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水の場合も、

 

氷、雪、水蒸気など、

 

〈同じ分子〉からできているにもかかわらず、

 

まったく異なる特性を <創発> します。

 

 

 

 

 

 

 

 

「個」はどのように変化して、

 

「全体」となり 創発 されるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

そもそも人間の脳は、

 

約860億の神経細胞で構成されていますが、

 

 

    それぞれは、

 

 

自分が一体何をしているのかまったく分かっていません

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その膨大な神経細胞が 集まると

 

 

 

  言語が話せたり、科学の研究ができたり、

  橋を架けたり、月にロケットを飛ばしたり、

  絵を描いたり

 

 

 

といった 驚くべきこと ができてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミクロ」から「マクロ」に考えると、

 

 

 

この世界は、

 

 

 

 

 

理解していないけど能力がある

 

 

 

 

 

という現象で回っているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「言語」に関してもそうです。

 

 

 

言語は、人の脳の能力と欠陥をうまく補完して、

 

理解しやすく、記憶によく残るような「仕組み」に元々できていて、

 

 

 

人間が努力して体得するものではない とも考えられています。

 

 

 

 

 

 

 

人間はもともと、

 

 

 

 

 

  ● 言語への突出した興味 

 

 

 

 

 

 

 

  ● 環境から受ける膨大な刺激の中から

   パターンを見つける能力

 

 

 

 

 

 

 

 

というシンプルなもの

 

備わっているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『理解していないけど能力がある』人間は、

 

 

    知能が発達しているので、

 

 

たくさんの 心理的内面 を持っています。

 

 

 

 

 

 

 

「攻撃」「復讐」「嫉妬」「嘘」「自己中心性」

 

といった 邪悪な面 もありますし、

 

 

 

 

 

 

「共感」「道徳心」「問題解決」「思いやり」「利他の心」

 

など 豊かな面 もあり、

 

 

 

 

 

 

 

人間のマインドは、とても複雑にできています。

 

 

 

 

 

 

 

 

フランスの思想家ジャン・ジャック・ルソーは、

 

人間の本性は〈善〉であり、

 

歪んだ社会」が人間を〈悪〉にすると考えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

本来は、善なる人間が、社会や組織に属すると、

 

 

 

  競争心や功名心があおられ、

 

 

  他人より優越したいという

 

 

 

欲望や支配欲、権力欲が生じるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、人間は動物ですから、

 

集団をつくる生き物である以上、

 

競争心や欲も 時になくてはならないものでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

それが自身の成長を促したり、

社会を発展させる原動力になるからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いずれにしても、あらゆることに

 

 

 

 

    プラスの面とマイナスの面があり、

 

 

 

 

この世は「善」と「悪」が混然と絶妙に混ざり合っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<問題>なのは、

 

 

 

 

〈善〉と〈悪〉の 濃淡があまりも人によって異なる ということであり、

 

 

 

 

 

   その違いが 外からは一見して分からないということ

 

 

 

 

 

   偽ることができること

 

 

 

 

 

 

これらが、様々なひずみ、軋轢、歪みとして、

 

 

 

世界のあらゆるところで

深刻な問題をもたらしているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界には、意図された理由のある「悪」もありますが、

 

それと同じぐらい無意味な、なんとなくの、

 

起きなくてもよかったはずの「悪」があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

偶然とほとんど見分けがつかない、

 

そんな「中動態」のなかからやってくる「巨大な悪の無意味さ」に、

 

 

私たちはどのように耐えることができ、

そして立ち向かうことができるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個人はたしかに賢くなれます。

 

 

 

 

 

 

しかし、群れは賢くならないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから、人を賢くする言説は、

 

 

   つねに人の愚かさを伝える言説によって

 

 

補完 され続けなければいけないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

…個と集団(全体)、善と悪のテーマは、

 

 

 

   とても巨大で、

 

 

 

 

この分野の研究は、非常に多岐にわたります。

 

 

 

 

 

 

 

そのすべてを心にとめることはできないですが、

 

 

 

 

 

<個>であっても、<集団>のなかであっても

 

 

 

 

     学び 続けること、

 

 

 

 

 

そして 自分なりの  となるものを、

    持つことが重要かもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『最大の暴力は、「考える」  ことをせずに、

 

     素直に指示に従ってしまう

          善良な一般人によって行われる』

 

           哲学者 ハンナ・アーレント(1906-1975)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『賢者は原因について論議し、愚者は原因を決めてかかる』

 

           哲学者 アナカルシス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。

皆さまの一日を応援してます。

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