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愛着障害~アダルトチルドレンの生きづらさ

2015-07-22

おはようございます。大阪市梅田は雨模様です。今日も部屋のお掃除から始めました。凡事徹底。いい一日を過ごしたいものです。

 

 

 

…「三つ子の魂百まで」といいますが、幼少期の環境はその後の人生に大きな影響力を持っています。

プラスの意味でも、マイナスの意味でも。

 

愛着障害は、主に育ての親との関係で、十分な安全愛情承認を得られなかった場合、心の傷となってしまうことをいいます。

暴力、否定、攻撃、溺愛、偏愛、自己中心性など偏った過剰な環境を機能不全家族と心理学ではいい、アダルトチルドレンという心の傷を負ってしまいます。

 

大人になっても、幼少期のトラウマが抜け出せなかったり、染み着いてしまった認知で苦しむことがあります。

 

愛着障害にはさまざまな症状がありますが、その中の一つとして、人との関係で程よい距離感が取れないということがあげられます。

相手との距離が近過ぎるか、遠過ぎるか、どちらかに偏ってしまい、ほどよい距離がとれなくなります。

ひどくよそよそしく、何年経っても距離が縮まらないという場合と、あっという間に親密になるが、そのうち、近過ぎる距離に疲れて、関係が終わってしまうという場合もあります。

 

 

もちろん、アダルトチルドレンや愛着障害で苦しんでいる人以外でも、誰でも多かれ少なかれ、こういう身近な関係の中で人は悩み苦しむものだと思います。

 

相手との距離を調整する土台となっているのが、その人の愛着スタイルだといいます。

「不安定型」の人は、ほどよく距離をとった、対等な関係というものの維持が難しいです。

「回避型」の人は、親密な距離まで相手に近づくことを避けようとするために、対人関係が深まりにくい

 

こういう悩みで苦しんでいる人はたくさんいます。

 

一方、「不安型」の人は、距離をとるべき関係においても、すぐにプライベートな距離にまで縮まってしまい、親しくなることイコール恋愛関係など親密な関係ということになってしまいやすい。

 

「回避型」と「不安型」の両方が混じっている場合には、最初のうちは、ひどくよそよそしかったり、打ち解けなかったりしますが、個人的なことを少し話しただけで、急接近して、その関係にのめり込んでしまいます。

 

 このようにどのような愛着スタイルを持っているかで、対人関係も変わってきます。もちろん、どんな人でも偏りや歪みもあり完璧ではないので、どのような対人関係が正解かということは誰も決められないものでしょう。

 

愛着障害の傷を抱えている人は、「些細なストレス」に対しても、どうしてもネガティブな反応を起こしやすくなってしまいます。

 

このネガティブな反応には、大きく2つのパターンが考えられます。

 

1つは、ストレスを自分に対する攻撃と受け止めて、すぐさま反撃行動にでるというものです。

 

攻撃がに向かうこともあれば、自分自身に向かうこともあります。コントロールを失って行動で他人に対して怒りを爆発させる人もいますし、自分を傷つける行動に走る人もいます。また、両方が合わさっているケースもあります。

攻撃が自分に向かうケースは、ストレスが行動ではなく内面に向かいます。

 

その典型的なものは、うつ不安です。

 

自分を責めて落ち込んだり、悪い結果を予想して不安になったりするのです。

 

感情を抑えがちな我慢強い人に、こうした反応が起きやすいといいます。

 

傷つきやすく安全感が脅かされやすい人は、被害的な認知や自分が周囲から操作されているような認知に陥る危険もあります。

 

 

「安定した愛着スタイル」の人が怒りを表す場合、それは建設的な目的に向けられています。

 

相手を全否定するのではなく、問題解決のために焦点を絞ったものとして発せられます。

 

敵意や憎しみといった個人に向けられた攻撃ではなく、問題そのものに向けられた怒りです。

 

こうした怒りは、人間関係を壊すよりも、むしろ強化したり、問題解決を促すのに役立つのでしょう。

 

しかし、「不安定型」の人の怒りは、相手を精神的、肉体的に痛めつけることに向けられがちです。

 

それは、相手との関係自体に破壊的に作用してしまいます。

もちろん、理不尽なことをされて、あるいは追い詰められて、どう反応するのかは人によって違うので、安易にレッテルを貼ることは意味のないことであり、決めつけは危険なことでもあります。

 

破壊的な怒りを「非機能的怒り」と呼びますが、一時的なパニックかもしれませんので一概には言えないですが、不安定型愛着、特に不安型の人は、このタイプの怒りにとらわれやすいと考えられています。

 

「非機能的怒り」にみられやすい特徴は、傷つけられたことに長くとらわれ続けることです。長くとらわれ続けること自体が、受けた傷よりも、はるかにその人を苦しめていきます。

 

水に流してしまえば済むことが、それではどうしても気が収まらず、何年も何十年も不快な思いに心を乱し、人生を空転させてしまうケースもあります。それはとても過酷な生き方です。

 

それがどのような傷であれ、傷にとらわれてしまうのは、愛着に傷を抱えた人の一つの特性といえるかもしれません。

 

そして、愛着の傷は、もう一つの特性を生みやすくなります。

それは、過剰に反応しやすいということです。思い込みが激しいところもあります。

 

そのために、相手の意図を過剰に解釈して傷つけてしまったり、相手の感情に巻き込まれやすくなったりします。

 

相手を、過去に同じような振る舞いをした人と同一視してしまう結果、短絡的に自分に対する迫害者とみなしたり、理想化したりするという「両極端な反応」も起きます。

 

ありのままの相手ではなく、自分の記憶のなかの存在に重ねてしまい、そこからくる思い込みによって、相手を即断してしまうのです。

 

また、こうした極端な反応は、全か無かの二文法的な認知に陥りやすいという面があります。

 

好き嫌いがはっきりしすぎて、嫌いな人にも良い点があるということを認められないのです。こうした全か無かの傾向は、対人関係を長く維持することを困難にするといいます。

 

全か無かの認知にも関係していますが、愛着障害を引きずっている人は、「全体的」な関係や視点ではなく、部分に分裂した関係や視点に陥りやすいです。

 

それは、常に快不快の瞬間の関係に生きているということを意味しています。

 

相手から恩恵を受けても、一度不快なことがあれば、すべて帳消しになって、相手のことを全否定してしまうこともあります。

 

こうした対象の関係を、心理学者メラニー・クラインは「部分対象関係」と呼びました。

 

幼ければ、知識も経験も少ないので、どうしても視野が狭くなってしまいます。

それはごく自然な、当たり前のことです。

 

しかし、成長するにつれて、さまざまな情報に触れて、体験を積み重ねていくことで、だんだん視野は広がっていきます。40代、50代でいろんな経緯を知り、変わっていく人もいますし、年齢は関係ないでしょうけど、自分の生き方や思いを振り返っていくことは、非常に多くの気付きをもたらしてくれるでしょう。

 

「部分対象関係」から「全体対象関係」へと移行していくのです。愛着障害に苦しむ人は、その部分の発達が傷ついていると考えられます。

 

「部分対象関係」から「全体対象関係」への移行は、愛着の成熟を表しているといえます。

 

その過程において、もっとも重要なのは、相手の「心」や「人格」という言葉で表現されるような統合的な存在を感じられるようになることだと考えられています。

 

それは「相手の気持ちを分かるか分からないか」ということであり、言い換えれば「共感性が芽生えているかどうか」ということです。

 

「部分」にとらわれやすいという状態は、共感性に欠けている状態だといえます。

 

愛着障害に苦しむ人は、相手の気持ちに対する共感性が未発達な傾向を持っていると考えられています。

 

相手の立場にたって、相手のことを思いやるということが苦手になりやすいのです。

 

それは、その人自身が、共感をもって接してもらうことが不足していたからかもしれません。

 

幼少の時に、十分な関心と愛情をベースにした、承認共感が得られていなかったからです。

アダルトチルドレンの人は、インナーチャイルドが傷ついたまま、過酷な現実を生きてきたのでしょう。だから相手の気持ちも分かりにくくなってしまっているのも仕方のないことかもしれません。

 

幼少期に傷をいやすということは、単に傷を解放して、育てなおすというだけではなく、自分にどういう部分が不足していて、なぜそのような認知になっているかを知ることにあります。

 

相手に対する共感性の乏しさは、自分へのいたわりや愛情の乏しさでもあるでしょう。自分に対するいたわり尊敬、あるいは自己受容という内面的な要素がもっとも欠落していたのかもしれません。

 

愛着障害をひきずりながら生きることは、とてもつらく過酷なことです。

 

視野を広げて、自分にはどのようなカルマ(課題)があって今生きているのか、大局的俯瞰することができれば、自分という存在がもっと等身大で身近なものに感じられるでしょう。

 

抑圧されたものを解放して、過去をうまく手放していく過程で、自分自身を深く知ることができるのかもしれません。

 

ヒプノセラピー(催眠療法、インナーチャイルド療法、前世療法)でより多くの癒しや気付きをと願っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。

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