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脳の驚異のメカニズム~俯瞰する力

2015-01-20

おはようございます。大阪市梅田は快晴です。今日は長めのウォーキングをしてきました。

 

 

…現人類(ホモ・サピエンス)が誕生して、4万5000年が経ちました。しかし、人間が脳の構造や働きについて情報を集めるようになったのは、ほんの数百年前のことです。

 

医学の進歩で驚くべき事実が次々に明らかになっていますが、脳についてこれまでに知られている情報の95%は、過去10年間に蓄積されたものだそうです。

 

 神経生理学の父といわれるチャールズ・シェリントン博士は、脳について次のような言葉を残しています。

 

「人間の脳は、はたおり機のようなものだ。何百万もの経糸と横糸が織り成す美しい模様が、現れては消えていく。小さな模様が集まって、常に意味を持ち、常に変化する別の模様を作る。まるで銀河が宇宙のダンスをしているようだ」

 

人間の脳には100億個のニューロン(脳細胞)があり、その一つ一つに、1のあとに28個のゼロがつく数の連結があります。

 

細胞が絶え間なく一瞬の連結を繰り返すことによって、脳内にはパターンや地図が無限に作られ、培われ、発達していきます。

 

「脳に秘められた可能性をすべて使い切った人間はいまだかつて存在しない。脳の力は無限である」と脳科学者のピョートル・アノーヒン教授は述べています。

 

ではどうすれば、脳の無限の力を引き出せるのでしょうか。カギとなるのがこの脳細胞の連結だといいます。

 

ある情報が脳に入れば、個々の脳細胞は瞬時に他の1万個の脳細胞と連結し、絶え間なく脳の中には思考が放射されていくからです。

 

頭の中にある慣れ親しんだ思考パターンは、気質、経験から凝り固まったもので、脳の中にあるあらゆる選択肢の中で一番自分に都合のいいもの(楽なもの)を私たちは無意識に選んでいます。

 

脳には左脳と右脳があり、それぞれ役割が違います。左脳は、言葉、論理、数字、分析に優位性を持っています。

 

右脳は、直感、インスピレーション、空間認識、ゲシュタルト(全体性)、想像力に優位性を持っています。カギは、右脳の使い方だと考えられます。

 

特に、脳はゲシュタルト(全体を)を求めるという特性をどう活かすかです。

 

脳は空白を嫌いあるパターンや完成を求める傾向があります。

 

「1,2,3」とくれば「4」と付け加えたくなります。

 

「すごくいい話があるんだけど…。あ、ごめんなさい。口止めされているんだった」と言われたら、話の続きを聞きたくてたまらなくなります。

 

この「空白を埋めよう」とする脳の特性を活かしていくことが、新しいアイデアや解決策につながっていくと考えられます。

 

私たちは悩んでいる時、ともすればそのことだけを一途に思い詰め、非常に思考が偏り、なかなかその考えのクセから抜け出せなくなります。

 

そこで、脳のゲシュタルトの特性を活かすことで、全体を俯瞰していく力を養っていくことがブレークスルーに役立つのだと考えられます。

 

先日テレビで、天才の脳を特集していて、そこでは「天才たちのノート」に着目していました。

 

ダ・ヴィンチ、アインシュタイン、ピカソ、ダーウィンなどの天才は、ノートを思考の補助に使っていたそうです。

 

彼らは、本来、誰の脳にも備わっている能力を活用しただけだといいます。

 

ただし、直線的な思考法ではなく、本能的に放射思考をして、普通の人々より幅広く脳を使っていたことが、残されたノートで分かっています。

 

そのノートには、言葉、記号、系列、表、直線性、分析、連想、視覚的リズム、数、イメージ、次元性、そしてゲシュタルト(全体性)が描かれていたのです。

 

頭の中にあることを、具現化していくことはとても重要ですが、ただ漫然と書いたり話したりするのではなく、いかに放射的に書き出して、全体性を描けるかが大きなポイントなのかもしれません。

 

悩みを解決する時にでも、トラウマとなったその場面をどれだけ多角的に捉えることができるか、どれだけ全体性を俯瞰するかが大きな分かれ目になるのだと思います。

 

カウンセリングは顕在意識(左脳)を使って、脳の中にある記憶・感情を解放して、脳の中を整理していきます。

 

ヒプノセラピー(催眠療法、インナーチャイルド療法、前世療法)は潜在意識(右脳)を使って、今置かれている自分を俯瞰して、抑圧されたものを解放していきます。

 

いずれにしても、悲しみ、怒り、恐怖、罪悪感などの心の抑圧をまずは具現化していって、ゲシュタルト(全体性)を得ることによって、一段上の次元から物事を捉え直すことができるのだと思います。

 

凝り固まった考えのクセに気付き、その思いを多角的、客観的に捉え直すことができたら、その悩みはいずれ時間と共に風化していくでしょう。

 

同じ場所で行き詰まり、同じ思いに囚われ続けていることは、人生の大きなロスかもしれません。

 

脳の中にあるまだ未知なる自分を発見して、新しい生き方に気付けたら、生き辛さも和らいでくるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。

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